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おかしいよ。

記憶をなくしていた時を、幸せだったと私は笑った。
そんなもの、あってもなくてもどうでも良いと完結に答えた。
私は、そんなお前が面白くて笑った。

「そうだ。それが、ルルーシュだ」
「…お前が、俺の記憶を?」
「秘密といったら?」

憎たらしい笑顔で見つめてやれば、ルルーシュは舌打ちをした。
C.Cは笑う。
相変わらず、ルルーシュは変わらない。
記憶を失い、取り戻し。
自分が、C.Cが、どういう存在か思い出し。
舌打ちをしたのだろう。
C.Cは、それがとても面白かった。

「私の期待を裏切るな」
「元からお前に期待されるようなことはない」
「契約だ。お前が、私を縛り付けた契約だ」

何故、記憶を失わせたルルーシュを探したのだろう。
黒の騎士団を存続させ、ルルーシュを自分のものにしたのだろう。
マオに言ったら、狂喜乱舞で笑うだろう。
彼は、そういう奴だった。
C.Cは、白い服の裾をなおした。
ルルーシュが好んできていたゼロの衣装に合わせて作ったものだった。

「お揃い。私は、お前に、執着しているのだろうか」
「知るか。第一、こっちは記憶を取り戻したばかりで疲れてるんだ」
「お前がそんな奴か?」
「違うな」

ルルーシュは笑うと、歩き出した。
その先は、蛇の道か。
蛇の道はどこへと向かう。
いや、違う。
C.Cはルルーシュの背中に問いかけた。

「蛇の道は、蛇。という言葉」
「違う。俺は、俺の道を行くだけだ」

世界を壊し、作り上げる。
ルルーシュの望む世界を、作り上げる。
それが、ルルーシュの決めた道だ。
C.Cは笑った。

「お前の道は、王の道か?」
「さあな。それでも、お前は俺についてくるんだろう?」
「逆だ。お前が、私についてくるんだよ。ルルーシュ」

私に世界をもっと、もっと、見せてみろ。
C.Cの不敵な笑みにルルーシュは小さく笑みを零した。
紅蓮が待つ。
昔の場所へと、彼は向かう。
魔女は、その後ろを歩きながら次の未来を考えた。
しかし、所詮道を歩むのは彼であるので考えることは無い。
C.Cは笑う。
どうせ、自分は蛇でも王でもないのだ、と。

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