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あなたとの夢を見てみました。
切れ掛かった夢の狭間に、天竺への光を見届ける。
さようなら。
何かが、呼んでいる。
こんにちは。
暖かな気持ちに包まれる。
おはよう。
あの世界に行けば、幸せになれる。
多分、幸せになれる。
確証はないが、漠然と思う。
信じられないと自分でも疑うが、それでも、幸せな世界が微笑んでいるように見えた。
「泣いて、る」
ポツリ、刹那は呟いた。
瞳から透明な雫が流れ落ちていた。
何を思って流すのか。
問い正そうとも、結局は自分に帰ってくる輪廻の果てに、絶望を抱いた。
「せつ、な?」
ポツリ、アレルヤは小さな背中に投げかけた。
刹那は、それでも小さい。
アレルヤから見れば、何年経とうと、例えば一秒先の未来でも刹那は小さな世界だった。
小さな体に、華奢な精神を仕舞いこんでいる。
抱きしめたいなあ、と思う。
儚く消えていきそうで、この場に縫い付けておかなければ、と思う。
「アレルヤ、どうしたんだ?」
刹那は振り向いた。
彼の足元が不安定になったのはいつからだったのだろう。
パラドックス。
アレルヤは、刹那を抱きしめた。
「なんでもない。ただ、刹那を抱きしめたくなっただけ」
「それは、」
「それだけ、それだけ。だから、抱きしめさせて」
「アレルヤ、どうして」
「わからないんだ。ただ、愛しくて」
わからないんだ。
巨大なパズルの中に取り込まれたように、足元が不安定になる。
それでも、抱きしめ返してくれる刹那の手がここに留めておいてくれるようで、離したくなかった。
離れたくなかった。
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