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君の強がり。(○・ロク刹)

無意識の暴力だと、彼に教えられた。

「強がってない?刹那」
「誰が」
「だから、刹那が」

ロックオンの瞳に刹那は瞳を伏せる。
知らないよ。
知らないよ。
何も。

「俺は、」

言葉に、詰まった。
何度もまばたきをして、頭をフル回転させて、刹那は自分を探す。
刹那の姿勢に、ロックオンは苦笑した。

「うん。俺が、違った」
「え?」
「刹那は、強がってないよなあ」

きっと、強がることを知らないんだ。
無意識に、強がって。
傷ついていることに気づかないんだ。
ロックオンは大きな手で刹那の髪を撫でた。
自分もわからない淡い瞬間を愛していた。

「強がって、ないんだよ」
「…そうだ」
「そっか」

うん。
だから、甘えることも知らないんだ。
自分ばかりを傷つけて、癒やすことが出来ない。
彼に教えないといけないのは、誰よりも。

「刹那」

何よりも。

「愛してるよ」

ごめんね。
何も出来なくて。
痛みも分かち合わない。
彼が、わからないから。
それでも、愛してるよ。

「ロックオンは、何が言いたいんだ?」
「いや」
「言え」
「強がる刹那も愛してるよ」
「そういう事じゃ、」

唇がキスで封じられた。
甘い香り。
抱きしめた。
どんな辛い闇の中でさえも、ついていくよ。
それが、必要なんでしょう。

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